こんにちは。埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」です。
セラミック治療が完了したのに、しみる・痛むなどの症状に悩まされている方はいませんか。セラミック治療を行った歯が痛む原因はいくつかあり、しばらく様子を見たほうがよいものや、なるべく早く対処したほうがよいものなどさまざまです。
今回は、セラミックが痛む原因や対処法、セラミック治療がやり直したほうがよいケースなどを解説します。
セラミックとは?
セラミックとは素材の名称で、陶器や医療機器など幅広く使われています。歯科治療におけるセラミックは、虫歯治療で削ったあとの歯に使用する被せ物や詰め物を指すのが一般的です。
虫歯治療後に歯を補う代表的な方法には、セラミックのほかに銀歯が挙げられます。銀歯は保険が適用されて耐久性もある素材ですが、金属の見た目が目立つことが気になる方も多いでしょう。
しかし、セラミックは天然歯のような透明感と光沢感があり、ご自身の歯との馴染みが非常によいです。保険適用外なので銀歯に比べて費用はかかりますが、見た目を重視したい方や、金属アレルギーがある方には適した治療方法です。
セラミックの歯がしみる・痛む原因
セラミック治療後に、歯がしみる・痛む症状が現れることがあります。セラミックの歯がしみる・痛む原因は、以下のとおりです。
- 一時的に神経が過敏になっている
- 噛み合わせがずれている
- セラミックが破損している
- セラミックの下が虫歯になっている
それぞれ解説します。
一時的に神経が過敏になっている
セラミック治療後、数日から数週間歯がしみる・痛むと感じることがあります。治療直後の痛みは一時的なもので、セラミックに問題があるわけではありません。通常、数週間ほど経過すればしみる・痛む症状は落ち着きます。
虫歯治療で神経の近くまで歯を削った際の振動などが原因で、一時的に痛みがでることがあるのです。大きく歯を削った場合などは、しみる・痛む症状が長引く可能性が高いでしょう。
噛み合わせがずれている
セラミックの高さが天然歯よりも高すぎると、一部に強い力がかかってしみる・痛むと感じることがあります。セラミックを入れたばかりのときは噛み合わせに問題はないと感じても、日常生活を送っていると一部だけ強く噛み合っていると感じる場合があるでしょう。
食事中にしみる・痛む症状が強く出る場合や、歯を噛み合わせると痛む場合は高さが合っていない可能性が高いです。
セラミックが破損している
セラミックは、強い衝撃が加わると破損することがあります。特に負荷がかかりやすい奥歯にセラミック治療をした場合や、歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合、硬い食べ物をよく口にする場合などは、セラミックが破損する原因になります。
セラミックが破損すると、しみる・痛む症状が出やすいでしょう。
セラミックの下が虫歯になっている
セラミックの詰め物をしたあと、セラミックの下や側面が虫歯になることがあります。虫歯になると、しみる・痛む症状が出る場合があります。
セラミックの下が虫歯になるのは、セラミックと歯の間にすき間があることや、セラミックが破損していることが原因で、細菌が侵入するためです。磨き残しが多い場合や定期メンテナンスを怠った場合、虫歯になりやすいでしょう。
セラミックは、銀歯や歯科用プラスチックの詰め物と比べ、汚れが付着しにくい素材です。そのため、セラミック治療後に虫歯や歯周病になるリスクは、ほかの詰め物に比べると低いといえます。
しかし、磨き残しが多いと当然虫歯になる可能性は高まります。セラミック治療を受けたから虫歯の心配はないと思わず、しっかりとセルフケアをしてください。
セラミックの歯がしみる・痛むときはどうしたらいい?
セラミックの歯がしみる・痛むときの対処法は、以下のとおりです。
- 刺激を避ける
- 噛み合わせを調整する
- ナイトガードを製作する
- 虫歯を治療する
それぞれ解説します。
刺激を避ける
セラミック治療の直後は、虫歯治療で歯を削っているため神経が過敏になっていることがあります。少しの刺激でもしみる・痛む症状が出やすいので、刺激を避けて過ごしましょう。
セラミック治療後しばらくは、熱い・冷たい飲食物は避けてください。硬い食べ物を噛んだときもしみる・痛むと感じることがあるため、柔らかい食べ物を用意するとよいでしょう。
噛み合わせを調整する
噛んだときに強い痛みを感じる場合や、食事中にしみる場合、噛み合わせがずれているかもしれません。セラミックの高さを調整すれば改善されることがあるので、まずは歯科医院に相談しましょう。
ナイトガードを製作する
食いしばりや歯ぎしりなどの癖は、就寝時や集中しているときに無意識に行われることが多いです。そのため、自分で意識してやめることは難しいでしょう。
ナイトガードなどの歯を保護できるアイテムで、セラミックが破損しないように対応してください。ナイトガードは、歯科医院にて製作できます。
虫歯を治療する
虫歯によってセラミックがしみる・痛む場合は、なるべく早く虫歯を治療しましょう。虫歯は放置すると進行し、神経を抜く・抜歯するなどの処置が必要になります。
セラミックが外れたときの注意点
セラミックが外れたときの注意点をご紹介します。
ご自身で装着しない
セラミックが外れたときは、接着剤などを使ってご自身で装着しないでください。丸く削った歯に詰められたセラミックの場合わかりにくいかもしれませんが、詰め物や被せ物には向きがあります。
向きや角度などを誤って装着すると、噛み合わせに異常が出るかもしれません。知識がない状態で装着するのは危険です。
セラミックやセラミックを装着している下の歯に虫歯などの問題がなければ、外れたセラミックを再度使用できる場合があります。外れたセラミックは、念の為保管しておきましょう。歯科医院を受診する際に持参してください。
外れたまま放置しない
セラミックが外れたら、なるべく早く歯科医院を受診して適切な処置をしてもらいましょう。セラミックの詰め物は、虫歯治療で削った部分を守る役割を果たしています。
削ったあとの歯は、歯の表面を保護するエナメル質という部分がないため、刺激を受けやすく、歯自体も脆くなっています。そのため、噛む力などの大きな衝撃が加わることで、歯が割れることもあるのです。
セラミックが外れている間は、なるべく刺激のある飲食物を避け、大きな力が加わらないように注意して過ごしましょう。
セラミック歯の治療をやり直したほうがよいケース
セラミック歯の治療をやり直したほうがよいケースは、以下のとおりです。
- 虫歯になったとき
- セラミックが破損したとき
- 色や形を変えたいとき
それぞれ解説します。
虫歯になったとき
セラミック治療をした歯が虫歯になると、セラミックを外さなければなりません。虫歯治療するときは、虫歯を完全に除去するために歯を削ります。
歯の形が変化するため、これまで使用していたセラミックは使えなくなるでしょう。
セラミックが破損したとき
セラミックの破損が小さければ、修理できることがあります。
しかし、大きく破損している、付け直してもしっかり歯を保護できないなどの場合、作り直す必要があります。
色や形を変えたいとき
セラミック歯で実際に生活していると「ほかの歯から浮いて見える」「セラミックだと他人に気づかれてしまった」など、セラミックの色や形に不満を抱くかもしれません。そのまま色や形を修正することは難しいため、基本的には治療をやり直します。
セラミック歯の再治療の方法
セラミックの再治療は、基本的に1回目のセラミック治療と同様の流れです。
セラミックが残っている場合は外し、虫歯がある場合は虫歯を完全に取り除きます。セラミックを入れるために歯の表面を整え、型取りをします。完成したセラミック歯を装着したら、再治療は完了です。
まとめ
今回は、セラミックの歯がしみる・痛む原因や、対処法などを解説しました。
セラミックは天然歯に近い自然な見た目で、汚れがつきにくい素材です。セラミックがしみる・痛むときは、歯ぎしりや食いしばりの癖がある、噛み合わせがずれている、虫歯になっているなどが原因でしょう。
特に、セラミックを入れてから時間が経ってからしみる・痛む場合は、虫歯などのトラブルが考えられます。症状が進行しないよう、なるべく早く歯科医師に相談してください。
セラミック治療を検討されている方は、埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。