こんにちは。埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」です。
この記事ではセラミック治療について解説します。
虫歯などで失った歯質をセラミックで補うことがセラミック治療の特徴ですが「治療にはどのくらいの期間がかかるの?」といった疑問を抱く方も多いでしょう。特に、セラミック歯が完成するまでの期間については、気になるという方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、セラミック歯が完成するまでの期間とその間の対応方法について具体的に解説します。セラミック治療の流れも詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
セラミック歯が完成するまでの期間はどれくらい?
セラミック治療では、削った歯に合わせて被せ物を作成します。そのため、1〜2日でセラミック歯が完成するということはありません。では、いったいどのくらいの期間がかかるのでしょうか。具体的に解説しましょう。
結論からいうと、セラミック歯が完成するまで1週間~10日ほどの期間がかかります。セラミック歯の作成にあたって、考慮すべき点は審美性だけではありません。噛み合わせや周りの歯との適合性も考慮して作成する必要があるため、完成までは一定の期間がかかるのです。
セラミック歯の完成までに1週間~10日ほどの期間を要するということは、セラミック治療の終了まではより長い期間がかかることになります。具体的には、1本につき2~3週間程度かかることが一般的です。治療する歯の本数が多ければその分長い期間がかかるのです。
また、虫歯が相当に進行しており、神経の治療が必要という場合にも治療期間は長くなります。そのため、セラミック治療に1~3か月程度かかるケースもあることを踏まえておきましょう。
セラミック歯が完成するまでの対応方法
「セラミック歯が完成するまでの間、欠けた歯はどうなるの?」という疑問をもつ方も多いでしょう。
たしかに、セラミック歯が完成するまでは1週間~10日程度かかるため、その間欠けた歯がそのままというのは問題があるでしょう。では、具体的にどのような対応になるのでしょうか。具体的に解説しましょう。
結論からいうと、セラミック歯が完成するまでの間は仮歯を装着します。仮歯とは、歯の治療にあたって一時的に装着する人工的な被せ物のことです。仮歯は、レジンという歯科用のプラスチック材料でできています。
仮歯を装着する目的は、噛み合わせの状態を記録することです。また、仮歯を装着することで以下のメリットを得られます。
仮歯を装着するメリット
仮歯を装着するメリットは、以下の3つです。
見た目がよくなる
前歯がない、または欠けていると、見た目の印象が大きく変わります。「歯がない人」という印象を多くの人に与えてしまうため、本人としてもコンプレックスになるケースが多いです。
その点、仮歯は天然歯によく似ているため、装着することで見た目の問題をカバーできます。
口腔内の変化を防げる
虫歯治療で歯を大きく削ると、上下・左右にすき間ができます。口腔内にスペースが生まれると、歯が空いているすき間に移動する可能性や、歯肉が覆いかぶさる可能性があるのです。
その点、仮歯を装着することで前述した口腔内の悪い変化を防げます。
外部刺激から守れる
仮歯を装着することで、さまざまな外部刺激から守れます。「外部刺激を受けても問題ないのでは?」と感じる方も多いでしょう。
しかし、虫歯治療で歯を大きく削った場合、神経がむき出しになるケースがあります。神経がむき出しになった状態で温度による刺激やブラッシングの刺激、食べ物を噛むときの刺激など、さまざまな外部刺激を受けることは大きな問題です。痛みも伴うことから、心身ともに疲弊するでしょう。
その点、仮歯を装着することで、さまざまな外部刺激から守れるのです。
仮歯を装着するデメリット
メリットの多い仮歯ですが、仮歯にもデメリットはあります。
仮歯を装着するデメリットは、以下の3つです。
強度が低い
仮歯はセラミックや金属と違って強度が高くありません。硬いものを食べた際に破折する可能性があるため注意しましょう。
取れやすい
仮歯はあくまでも仮の歯として装着するため、取れやすいという欠点があります。キャラメルやチューイングガムなど、粘着性の高い食べ物を食べると仮歯が取れる可能性があるため注意しましょう。
汚れやすい
仮歯は一見天然歯に似ていますが、材質はまったく異なります。仮歯はレジンという歯科用のプラスチック材料でできており、キメが粗く色素沈着しやすいという欠点があるのです。
歯磨きを怠ると着色汚れが目立つようになるため、毎日の歯磨きはきちんと行いましょう。
セラミック治療の流れ
「セラミック治療はどのような流れで行われるの?」と疑問をもつ方も多いでしょう。そこで、ここではセラミック治療の流れを具体的に解説します。
ただし、ここでご紹介するセラミック治療の流れはあくまで一例であり、すべての歯科医院で同じ対応とは限りません。
1.カウンセリング
セラミック治療ではカウンセリングから始まることが一般的です。
カウンセリングではセラミック治療の説明がメインになりますが、患者側から歯科医師にさまざまな要望を伝えられます。具体的には、治療はいつから始めるかなどです。セラミック治療における不明点や疑問点はカウンセリングの場でしっかりと解消しておきましょう。
もちろん、この時点では正式に治療が決定していないため、カウンセリングの結果次第で治療を断ることも可能です。セラミック治療は基本的に保険が適用されないため、ある程度高額な費用がかかります。費用面のことなどを踏まえ、治療を行うべきか検討しましょう。
2.仮歯の装着
歯を削った部分に仮歯を装着します。
仮歯を装着する目的は仮歯のメリットでご説明したとおり、見た目の問題をカバーし、さまざまな刺激から守ることです。また、仮歯はあくまでも仮の歯として装着しますが、重要性が高いため、基本的にはオーダーメイドのものを使用します。
3.歯型を取る
歯型を取るステップです。
仮歯を装着して2週間ほど経過したあと、異常の有無を確認します。確認項目として挙げられるのは、違和感や噛み合わせ、痛みなどです。確認の結果、問題ないと判断された場合は歯型を取ってセラミック歯の作成に進みます。
4.セラミック歯の作成
セラミック歯を作成するステップです。
このステップは完全に歯科医院側の作業になるため、患者側が何か対応することはありません。患者の歯から取った歯型を元にセラミック歯を作成しますが、実際に作業を担当するのは歯科技工士です。歯科技工士が歯科技工所やラボにてセラミック歯を作成します。
5.セラミック歯の装着と確認
セラミック歯の作成が完了したら、仮歯を外してセラミック歯を装着します。専用のセメントでしっかりと接着したら、セラミック歯での生活が可能です。
ただし、約2週間後に歯科医院を受診し、改めて状態を確認することが一般的です。確認項目としては、セラミック歯がしっかりと固定されているかなどが挙げられます。
以上でセラミック治療は終了です。
まとめ
今回はセラミック治療について解説しました。
セラミック歯は歯科技工士が丁寧に作り上げるものであり、一朝一夕にできるものではありません。セラミック歯の完成までにかかる期間としては、1週間~10日程度が一般的です。
セラミック歯が完成するまでの間は仮歯を装着します。仮歯は審美性に優れており、装着することで見た目の問題をカバーすることが可能です。仮歯を装着することによって外部刺激から守れるというメリットがあります。
しかし、仮歯はあくまでも仮の歯として装着するものである点は踏まえておくべきでしょう。強度が低く取れやすいという欠点があるため、硬いものを噛んだときに破折するケースや、粘着性のあるものを食べたときに取れてしまうケースがあります。そのため、仮歯を装着している期間は食生活に気をつけましょう。
セラミック歯が完成したあとは実際に装着し、約2週間後に状態を確認して問題ないと判断されれば治療は終了です。
セラミック治療を検討されている方は、埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。