こんにちは。埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」です。
「銀歯が取れたら歯が真っ黒になっていた」という経験がある方もいるのではないでしょうか。
「銀歯が取れて歯が真っ黒だった理由は?」「銀歯の下の歯が真っ黒だったらどうしたらいいの?」など、疑問をお持ちの方もいるでしょう。銀歯が取れたら歯が真っ黒だった場合、治療した虫歯が再び虫歯になる「二次虫歯」の可能性があるため注意が必要です。
今回は、銀歯が取れたら歯が真っ黒になっている理由や、真っ黒になっているときの対処法、二次虫歯を予防する方法について解説します。銀歯で治療した経験のある方は、ぜひ最後までお読みください。
銀歯が取れる原因
銀歯が取れる原因は、以下のとおりです。
- 銀歯の下が虫歯になった
- 経年劣化した
- 歯ぎしりや食いしばりによって銀歯が歪んだ
- 歯並び・噛み合わせが変化した
それぞれ詳しく確認しましょう。
銀歯の下が虫歯になった
「治療した歯だから大丈夫」と思う方も多いですが、銀歯の下に虫歯ができて銀歯が取れることがあります。一度治療した歯が再び虫歯になることを「二次虫歯」といいます。
銀歯は長い間使用すると、歯の境目に段差やすき間が生じるので、歯垢が溜まりやすくなるのです。銀歯と歯の接着部分に虫歯ができる、銀歯の内部に虫歯が広がるなどすると、銀歯が外れる可能性があります。
虫歯予防の基本は、毎日の口腔ケアです。銀歯は汚れが付着しやすいので、治療後は意識して汚れをしっかり除去しましょう。
経年劣化した
銀歯は長期間使用すると劣化します。また、銀歯と歯を接着する歯科用セメントも、劣化して接着力が弱まります。
銀歯や歯科用セメントが劣化すると、食事や歯磨きなどの際に銀歯が取れることがあるのです。食習慣やメンテナンスの状態にもよりますが、銀歯は5~7年ほどで付け替えが必要になることが多いです。
歯ぎしりや食いしばりによって銀歯が歪んだ
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、銀歯に強い力が加わり劣化・変形して取れることがあります。歯ぎしりや食いしばりの癖は寝ているときに起こりやすいので、就寝時にナイトガードを装着するなど、対策が必要になる場合もあるでしょう。
歯並び・噛み合わせが変化した
年齢や食生活によって歯並びや噛み合わせが変化し、銀歯が取れることがあります。歯並びや噛み合わせが安定していないと、過剰な負荷が歯にかかるためです。
歯科検診を定期的に受け、歯並びや噛み合わせのチェックをしてもらいましょう。
銀歯が取れたら歯が真っ黒だった理由
銀歯が取れたら歯が真っ黒になっている理由は、以下のとおりです。
- 銀歯の下が虫歯になっている
- 銀歯が酸化・硫化して黒くなった色素が入り込んでいる
それぞれ解説します。
銀歯の下が虫歯になっている
銀歯の下に虫歯ができて黒くなることがあります。銀歯や接着用のセメントの劣化により歯と銀歯の間にすき間が生じると、内部に虫歯菌が入りこんで二次虫歯になるためです。
歯の神経を取ったケースでは虫歯になっても痛みを感じないため、虫歯に気づくことができません。歯根に膿が溜まって、初めて虫歯に気づくケースもあります。
銀歯が酸化・硫化して黒くなった色素が入り込んでいる
銀歯が酸化・硫化して黒くなった色素が、歯に入り込むと黒くなります。酸化や硫化は、銀歯が空気や飲食物に触れることにより起こる現象です。
銀歯が取れたら歯が真っ黒だったらどうしたらいい?
銀歯が取れたら歯が真っ黒だったときは、早めに歯科医院を受診して治療を受けることが大切です。
銀歯が取れて歯が真っ黒だった場合の対応法、治療法を解説します。
取れた銀歯を保存しておく
取れた銀歯は、状態に問題なければそのまま付けられる場合があります。歯科医院を受診するまで保存しておきましょう。
ただし、取れた銀歯をご自身で再装着すると、歯や歯茎を傷つける可能性があります。感染を引き起こすこともあるため、必ず歯科医院で再装着してもらってください。
銀歯が取れた歯で噛まない
銀歯が取れた歯で食べ物を噛まないようにしましょう。銀歯が取れて歯に穴があいた状態で噛むと、食べカスが溜まりやすいです。
また、穴があいている歯は脆いので、食べ物を噛むときに強い力が加わると割れる可能性もあります。
口腔ケアを行う
銀歯が取れた歯には食べカスが詰まりやすく、象牙質が露出しているため虫歯になりやすいです。ふだんよりも丁寧に口腔ケアを行いましょう。
歯科医院で治療を受ける
銀歯に問題がなく虫歯にもなっていない場合は、取れた銀歯を消毒して調整し、付け直すことができます。銀歯が劣化している場合や、二次虫歯がある場合、噛み合わせなどに問題がある場合は、新しい銀歯を作ります。
型取りからやり直すため、数回通院が必要です。銀歯が取れた原因が二次虫歯の場合は、虫歯治療で歯の形が変わるため、虫歯を治療してから型取りを行います。
ナイトガードを作製する
歯ぎしりや食いしばりの癖によって銀歯が取れた場合は、銀歯が再び取れる可能性が高いです。歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、就寝時にナイトガードを装着して歯への負担を軽減してください。
ナイトガードは保険適用で作製できるので、歯科医院で相談するとよいでしょう。
二次虫歯を予防する方法
銀歯で治療をしたからといって、必ずしも二次虫歯になるわけではありません。二次虫歯のリスクを最小限に抑えるために、適切なケアを行いましょう。
二次虫歯を予防する方法は、以下のとおりです。
- 口腔ケアを徹底する
- セラミックで治療する
- 歯科医院で定期的に検診を受ける
それぞれ解説します。
口腔ケアを徹底する
虫歯予防の基本は、毎日の口腔ケアです。銀歯は表面に傷がつきやすく汚れが付着しやすいため、銀歯で治療した歯は意識して丁寧に磨くことが大切です。
また、長い間使用すると銀歯と歯の間に段差やすき間が生じることがあるため、銀歯と歯の境目も意識して磨きましょう。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使用すると効果的に汚れを除去できます。
お口の中を清潔に保ち、二次虫歯を予防しましょう。
セラミックで治療する
銀歯が取れたときにセラミック治療を選択することで、二次虫歯を予防できます。セラミック治療とは、天然歯のように美しく歯との親和性が高いセラミックという素材を使用した歯科治療のことです。
セラミックは長期間使用しても変形せず、汚れも付着しにくいため二次虫歯になりにくいです。また、接合性が高いので、汚れが溜まる原因となるすき間や段差が生じません。
セラミックは自費診療となるため費用が高額ですが、お口の健康を守り審美性を維持できるなど、多くのメリットがある治療法です。
歯科医院で定期的に検診を受ける
歯科医院の定期検診を受けると、二次虫歯のリスクを抑えられます。歯科医院のクリーニングでは、ご自宅では落とせない汚れを除去できるので、定期的に受けると二次虫歯になりにくい口腔環境を維持できるでしょう。
銀歯の下にできる二次虫歯は進行しないと気づけないことが多いので、早期発見のためにも検診は重要です。歯科医院で定期的に検診を受け、お口の状態をチェックしてもらいましょう。
まとめ
銀歯が取れたら歯が真っ黒になっている場合、治療した歯が再び虫歯になる「二次虫歯」の可能性があります。
銀歯が取れた歯は象牙質が露出している状態なので、二次虫歯になると進行が速いです。また、銀歯が取れた状態で食べ物を噛むと歯が割れる可能性があるので、早めに治療を受けましょう。
銀歯の下にできた二次虫歯には気づきにくいため、予防が重要です。毎日の口腔ケアを徹底し、定期的に歯科医院を受診して、お口の状態のチェックとクリーニングを受けることで虫歯になりにくい口腔環境を維持できます。
銀歯が取れたあとは、セラミック治療を選択することで二次虫歯のリスクを抑えられます。銀歯が取れたときはできるだけ早く歯科医院を受診し、治療法についても相談してみましょう。
銀歯が取れてお困りの方は、埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。