こんにちは。埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」です。
銀歯が取れると、驚く方が多いでしょう。どう対処すればよいかわからず、とまどうこともあるでしょう。
天然の歯がダメージを負ったり痛みがでたりするので、すぐに歯科医院を受診すべきです。
しかし、それができない事情がある方もいるでしょう。
今回は、銀歯が取れてしまう原因や取れた際の応急処置、注意点などを解説します。銀歯がとれた際に歯科医院で行う処置もご紹介するので、これから受診する方も参考にしてください。
銀歯が取れる原因
銀歯が取れる主な原因は、以下のとおりです。
銀歯と天然歯の隙間に虫歯ができたため
銀歯自体は人工物なので虫歯になりませんが、土台となる天然歯との隙間に虫歯ができることがあります。銀歯にしたということは過去に虫歯になったということであり、再び虫歯になってしまうリスクも高いです。
治療終了後も以前と同じようなケアをしていると再発することがあります。銀歯に限らず、詰め物やかぶせ物を入れた際は、これまでのケア方法を見直して定期的にメンテナンスに通うようにしましょう。
銀歯や歯科用セメントが劣化したため
銀歯や接着のために使用されている歯科用セメントには寿命があります。口腔内の状態にもよりますが、一般的には5~7年程度です。
歯科用セメントは年月をかけて徐々に接着力が弱まっていきます。年数が経つと、食事や歯磨きの際に取れてしまうことがあるのです。
自由診療の素材であるセラミックの場合は、一般的には銀歯よりも寿命が長いです。できる限り長い間再治療せずに過ごしたい方は、セラミックを選択するのもよいでしょう。
噛み合わせが合わないため
銀歯を製作する際は、患者さまの噛み合わせを考慮する必要があります。
しかし、年月が経つと噛み合わせが変化するので、合わなくなることもあるのです。しっかりと適合しなくなると、銀歯が取れてしまうことがあります。
歯ぎしりや食いしばりの癖があるため
強い歯ぎしりや食いしばりの癖があると、天然歯にも詰め物やかぶせ物にも大きな力がかかってしまいます。銀歯の劣化や変形を引き起こし取れるケースもあります。
歯ぎしりや食いしばりの癖を改善するのが難しいでしょう。就寝中はナイトガードを装着する、日中もマウスピースを装着するなど、対策することで負担を軽減することは可能です。
銀歯が取れてすぐに歯科医院に行けないときは
銀歯が取れてしまった際は、できる限り早めに歯科医院を受診しましょう。取れた銀歯を持参すれば、状態によってはそのままつけ直すことも可能です。虫歯になっている場合でも、悪化する前に治療を開始することが大切です。
しかし、すぐに歯科医院に行けない方もいるでしょう。その際に行うべき応急処置について解説します。
銀歯は捨てずに清潔な状態で保管しておく
まずは銀歯をきれいに洗って、消毒した清潔な小さなケースで保管しましょう。銀歯はとても小さいので、ティッシュなどに包んで置いておくと失くすこともあります。
銀歯が取れた場所を確認・把握する
銀歯が取れてしまった部分で物を噛むと、天然の歯が欠けたり虫歯になってしまったりすることがあります。そうならないように、銀歯が取れた場所がどの部分か把握し、そこを使わないようにしましょう。
丁寧にブラッシングする
銀歯が取れた箇所は穴が空いているような状態なので、汚れが溜まりやすいです。そのため、ブラッシングして清潔にしておきましょう。
歯を削っているため、虫歯にもなりやすいです。丁寧にブラッシングして清潔に保ち、可能な限り早く歯科医院を受診してください。
痛みの有無を確認する
受診した際に治療が円滑に進むように、痛みがあるかどうかを確認しておきましょう。どこが痛むかを把握し、歯科医師に伝えてください。
銀歯が取れたときの注意点
銀歯が取れてしまった時、すべきではない行動をしてしまうこともあるでしょう。注意点をご紹介するので、避けて過ごしてください。
銀歯を自分で元に戻そうとする
銀歯が外れると、その部分は穴があいた状態になります。そのため、つい取れた銀歯を元に戻そうとしてしまう方がいます。
銀歯がうまくはまったとしても、何かの拍子に外れて飲みこむ可能性があるでしょう。取れた銀歯が歯茎に刺さって怪我をすることもあるなど、危険なのでやめてください。
銀歯は人体に安全な歯科用の接着剤でつけています。そのため、市販の接着剤でつけることも避けてください。
銀歯が取れた歯で噛む
銀歯が取れてしまった天然の歯はもろく、刺激を受けやすいです。穴があいているので、食べかすも溜まりやすく、虫歯の原因にもなるでしょう。
そのため、銀歯がとれた箇所では物を噛まないようにしてください。
指で触る
銀歯が取れると気になるかと思いますが、穴があいた箇所は指で触れないようにしましょう。神経に近いため刺激を受けやすく、もろくなっているのでトラブルの原因になる可能性があります。
冷たいものや熱いものは口にしない
銀歯がとれた箇所は神経に近いため、冷たいものや熱いものを口にすると痛みや刺激を感じやすいです。銀歯がとれても特に痛みがないケースもありますが、そういう場合でも、冷たいものや熱いものは避けたほうがよいでしょう。
銀歯が取れたときに歯科医院で行う処置
銀歯が外れた場合、必ず歯科医院に行って処置を受ける必要があります。必ずしも銀歯を入れた歯科医院である必要はありません。
銀歯が取れた後の処置に数回通院しなくてはいけないこともあるので、患者さまにとってスムーズに通院できる歯科医院を受診するとよいでしょう。
歯科医院で行う処置は、以下のとおりです。
外れた銀歯をそのままつけ直す
虫歯がなく銀歯が損傷していない場合、接着剤の劣化によって銀歯がとれてしまったと考えられます。銀歯に問題がなければ、そのままつけ直すことが可能でしょう。
この場合は、治療は1回で完了することが多いです。保険診療となりますので、治療費も1,000円程度でしょう。
虫歯の治療をする
銀歯がとれてしまった原因が虫歯である場合は、まずは虫歯を治療します。虫歯の状態によって通院回数や費用は異なりますが、基本的には保険診療です。
新しい銀歯を入れる
取れた銀歯が劣化して使えない場合などは、新しい銀歯を製作して入れる必要があります。このケースでは、通院は最低でも2回必要です。
治療費は6,000~9,000円が目安です。
保険診療の白い詰めものを入れる
患者さまのご希望によっては、銀歯ではなく保険診療の白い詰め物を入れることもあります。CAD/CAM冠については、通院回数も費用も銀歯と同程度です。
ただし、保険が適用される範囲が決まっているので注意してください。
自由診療の詰め物を入れる
より耐久性が高く、虫歯や歯周病にもなりにくいのは自費診療の詰め物・被せ物です。見た目も自然な仕上がりを求める場合は、セラミックなどの自由診療の素材が適しているかもしれません。
ジルコニアの詰め物は4万~6万円、オールセラミックは6万~8万円、e-maxは4万~6万円が目安です。費用は歯科医院によって異なるので、事前に確認しましょう。
まとめ
銀歯と歯科用セメントの寿命は5~7年のため、個人差はありますが数年後に銀歯が取れてしまうこともあります。虫歯がある、噛み合わせが合わない、歯ぎしりや食いしばりによる負荷など、さまざまな原因が考えられるでしょう。
銀歯が取れた際は、できる限り早めに歯科医院を受診してください。それができない時は、取れた銀歯を元に戻そうとしないで清潔な状態で保管しましょう。
銀歯が取れた箇所では噛まないようにしてください。何もしていなくても痛みがある場合は、虫歯の可能性があります。歯磨きをして清潔に保つようにしてください。
現在は、保険診療でも白い詰め物を選択できます。また、長持ちして見た目も良い自由診療の詰め物もありますので、どのような選択肢があるかは歯科医院で確認すると良いでしょう。
銀歯が取れてお困りの方は、埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。