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「歯が浮く」不思議な感覚の原因と治療法を紹介

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「なんとなく、他の歯に比べて1本だけ浮いている?気がする。」

「鏡を見ても特に変化はない。」

もしかしたら、こんな症状は大きな病気の予兆かもしれません。

本記事では、歯が浮いてしまう原因を紹介し、それぞれの対処法をお伝えします。

歯が浮く原因は?

「激しい痛みはないのですが、歯が浮いているような気がしています。この歯が浮いている状態とその原因は何でしょうか?」
患者さんからこんな質問をよく受けます。

まず、歯はあごの骨の中に埋まっています。

顎の骨と歯は直接くっついていません。

骨と歯は「歯根膜」という薄い繊維状の組織でつながっています。

この歯根膜の役割は、いわばクッションのようなもので、噛んだときの骨への衝撃を和らげるために存在しています

また、噛んだ時の微妙な感覚や刺激を脳に伝えるセンサーの役割も果たしています。

「歯が浮く」ということは、歯根膜に異常や損傷がある可能性が高くがあり、血行障害があるために現れる症状なのです。

「歯が浮く」症状の主な原因と対処法

1:ストレスと疲労

ストレスや疲れにより、体液の流れが悪くなります。

血液やリンパの流れが悪くなり、頭痛や肩こり、疲労感などを引き起こします。

その中に歯が浮くという症状がありますが、これは上述の歯根膜の血行不良が原因です。

また、風邪をひいたり、体が弱ったりすると、抵抗力や免疫力が低下し、「歯が浮いている」と感じることがあります。

ストレスや疲労が溜まっている場合は、血行不良を起こすだけでなく、体の抵抗力も低下してしまいます。

休息が大切

これを防ぐためには、そもそもストレスを解消し、疲労を取り除くことが大切です。
もちろん、虫歯や歯周病の疑いがある場合は、早めに治療することをおすすめします。
まずは、無理をせず、十分な休養をとること。
血行不良で歯が浮いているときは、セルフケアとして、しっかりとブラッシングを行い、歯肉マッサージを行って血流を良くすることで症状が緩和されます。

また、運動やウォーキングなどで全身の血流を良くすることも良い対策となります。

2:ブラキシズム

ブラキシズムとは歯ぎしりのこと。

ブラキシズムも歯が浮く原因のひとつです。

ブラキシズムを行うと、過剰な力により歯が左右に揺さぶられ、大きな負荷がかかります。

その時に、歯根膜が引っ張られたり、伸ばされたり、負荷が大きすぎてうっ血したりすることで、歯が浮いた感じになるのです。

ブラキシズムは、特に睡眠中の無意識のうちに起こる症状であることが多いです。

自分では気づかないこともあるので、長い間ブラキシズムを続けていることもあります。

ブラキシズムの原因

ブラキシズムの原因はまだはっきりと解明されていませんが、ストレスが原因と言われています。

睡眠の質にも関係しますが、深い睡眠時には筋肉の動きが抑制されていますが、軽い睡眠になると抑制が解けて、口腔内の筋肉が普段より

過剰に動き出すため、ブラキシズムが起こりやすくなるのです。

また、ストレスに加えて、飲酒や喫煙も眠りを浅くすると言われています。

ブラキシズムの治療法

まず、マウスピースはブラキシズムの治療法の1つです。

夜寝るときに、ナイトガードと呼ばれるマウスピースを装着することで、歯への負担を軽減することができます。

ブラキシズムの原因はストレスであることが多いのですが、ストレスを減らすことも大切です。

3:食いしばり

通常、口を閉じた状態では、上下の歯は触れていません。

しかし、状況によっては、気づかないうちに力を入れてしがみついていることがあります。

この時、歯は強い力で接触し続け、歯根膜が傷つき、歯が浮いたような状態になります。

食いしばりはストレスによっても引き起こされ、知らず知らずのうちに食いしばってしまうこともあります。

そして、食いしばることで、さらに筋肉が緊張し、頭痛や肩こりの原因になります。

まずは意識をすること

知らず知らずのうちに食いしばっていることに気づくことが大切です。

意識的に力を抜きましょう。

その際、頬を緩め、奥歯を離してください。自然と緩んできます。

症状がひどい場合は、マウスピースを作って負担を軽減することも必要です。

4:歯周病

歯周病とは口腔内の細菌感染症です。

きちんとした歯磨きをせず、放置していると、歯ぐきと歯の間に歯周病菌が入り込んでしまいます。

すると、歯茎が炎症を起こしてしまうのです。

歯茎の炎症から歯周病へと悪化していくのですが、この炎症のせいで歯が浮いているように感じるのです。

特に、疲労が蓄積していると、体の抵抗力や免疫力が弱まり、歯の浮遊感を感じやすくなります。

歯周病の治療法

1:徹底したプラークコントロール

歯周病の治療の基本は、歯科医院での定期検診による歯磨きとプラークコントロールです。

ポイントは、細菌の塊であるプラークをいかにしっかりと除去し、付着させないかということです。

とはいえ、やはり個人差はありますし、歯を磨いていても磨き残しがある場合もあります。

どの部分が磨き残しやすいのか、どうすればきれいに磨けるのか。

人によってポイントが異なりますので、定期的に歯科医院でチェックしてもらうことが必要です。

2.歯石除去

プラークコントロールができれば、歯ぐきが引き締まります。

この状態からようやく歯石を除去することができます。

歯の表面がきれいになるまで歯石を除去することが大切です。

また、歯石は細菌の集合体でもあります。

そこから細菌が入り込んで毒素を出し続けるので、きれいに除去することが必要です。

5:歯の神経の治療後

虫歯が進行して神経に炎症を起こすと、神経を取らなければなりません。

歯が神経を取ると、その刺激によって歯根膜に血液やリンパが集まり、悪い状態から回復しようとします。

その結果、歯根膜が厚くなり、歯が浮いたような状態になってしまうのです。

神経を取ってからずっと歯が浮いている感覚がある方は要注意!

通常、脱神経した歯が浮く状態は、一過性のものが多く、1週間程度でおさまります。

1週間以上歯が浮いていたり、痛みがあったりする場合は、他の原因が考えられます。

その場合は、歯科医院で検査してもらい、原因を突き止める必要があります。

根の先に膿がたまっている

虫歯を放置すると、歯の内部(根管の中)に感染すると神経が死んでしまう可能性があります。

また、すでに神経を抜いて根の治療をした歯でも、さまざまな理由で再び感染してしまうことがあります。

このとき、根の先端に膿の袋ができることがあります。これを歯根嚢胞(しこんのうほう)といいます。

膿の圧力で歯が押し上げられる

歯が浮いている感じがするのは、袋の中に膿がたまって圧力が高まり、歯を押し上げようとするためです。

歯根嚢胞は急激に発達するものではありません。長年放置しておくと、大きくなって治療が困難になることがあります。

体力が落ちて免疫力が低下すると、一気に感染が加速します

通常は痛みがありませんが、疲れていたり、風邪をひいていたり、体の抵抗力や免疫力が低下していると、感染が加速します。

この時の痛みはとても激しいものです。

そうならないためにも、痛みがなくても早期に治療を行う必要があるのです。

対処法

1:根管治療

歯根の中の治療のことです。

歯根嚢胞が比較的小さい場合に行われます。

歯や被せ物などを削り、歯根に溜まった膿を取り除きます。

痛みや炎症がおさまったら、歯根を洗浄し、無菌的に詰め物をします。

その後、再び被せ物や詰め物をします。

2:歯根嚢胞を直接除去する

歯根嚢胞が大きくなって根管治療が困難と判断される場合や、根管治療だけでは炎症が治まらない場合に行います。

麻酔をかけ、歯茎を切り、骨を削り、外科的に歯根嚢胞を除去します。

この時、原因となった根の先端部分を取り除くことも必要です。

開いた歯茎を縫合し、細菌が入らないようにする。

嚢胞そのものを除去するので、再発の可能性は低いです。

手遅れな場合や、歯を残すことが難しい場合は、抜歯することになりますので、早めに歯科医院で検査を受けましょう。

7:硬いものを噛みすぎている

硬いものや同じものを食べ続けていると、歯が浮いているように感じます。

また片側だけで噛み続けるのも要注意です。

なぜかというと歯に圧力がかかり続けることで歯根膜が弛緩できず、歯が常にダメージを受けた状態になっているからです。

ダメージを回復するために体液が集まる

体も同じですが、ダメージを受けると歯根膜に血液やリンパが集まり回復します。

そうなると歯根膜が厚くなり、歯が浮いているように感じます。

硬いものを食べて、歯やあごを酷使したと思ったら、休むことが大切です。

それでも長期間、歯が浮いていたり、痛みが強い場合は、他の原因が考えられます。

早めに医療機関を受診しましょう。

まとめ

歯が浮く原因は、この7つを抑えておけば安心です。

違和感が長く続く場合は、他の原因があるかもしれませんので、まずは当院にいらして診断を受けてみてください。

榎本デンタルクリニックでは、これからも皆様のお口の健康に役立つ歯科情報を随時発信していきます。

長文になりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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ここまでお読みになっている方は、きっと歯のことで悩まれていることと思います。当院では、画一的な治療ではなく、あなたの口の状態、お悩み、要望に合わせた治療を行います。
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