こんにちは。埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」です。
セラミック治療後は、きれいな歯をキープするために食事に気を使う方が多い傾向にあります。食事に気を使う必要があるのはわかっているものの、何を気にするべきなのか分からないという方もいるかもしれません。
本記事では、セラミック治療後に安心して食事を楽しむためのポイントや、注意点について解説します。また、食事によってセラミックにトラブルが起こった場合の対処法についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
セラミック治療後すぐに食事をしても大丈夫?
セラミック治療後は、すぐに食事をせず少なくとも施術後3時間はあけることが望ましいとされています。治療直後の食事を避けるべき理由には、セラミックの治療そのものではなく、セラミック治療時に使用した麻酔が関係しています。
セラミック治療の際、多くの場合は局所麻酔を使って治療を行います。局所麻酔によって一時的に口の中の感覚を失わせることで、治療による痛みを消失させます。
局所麻酔の効果は麻酔薬の種類や量によって異なりますが、一般的に1~3時間程度は続きます。治療後1~3時間待たずに食事を摂ると、口の中の感覚がまだ正常ではないため、熱い飲食物で火傷をしたり、食べ物で口腔粘膜に傷を負ったりする可能性が高いでしょう。
セラミック治療後は、口の中の痺れや違和感がなくなり、感覚が完全に戻ってから食事を始めましょう。
セラミック治療後の食事で注意すること
セラミック治療後の食事には、注意すべきポイントがいくつかあります。
硬い物は極力食べない
セラミックは強度の高い素材です。硬い物を食べたからといって、簡単に折れたり欠けたりすることはありません。
しかし、硬い食べ物を噛む際は、瞬間的に強い力が歯にかかります。そのため、頻繁に硬い物を食べ続けていれば、破損のリスクは高まるでしょう。
氷やお煎餅、アーモンドなどの強く噛まないと食べられないものは、セラミックを入れている側で食べると破損のリスクが高まります。極力食べないようにするか、セラミックの入っていない側で食べるなど、工夫することが大切です。
治療後24時間は反対側で噛む
セラミックは、歯科用接着剤を使用して装着します。歯科用接着剤は専用の光で固めるため、基本的には治療直後でも日常生活に支障がない程度には硬化しています。
しかし、完全に固まるまでには24時間はかかるといわれています。そのため、24時間以内にセラミックの入っている側で食事をすると、セラミックが外れる可能性が高いです。
セラミック治療後24時間以内は、硬い物を控えるだけでなく、セラミックを入れた側で食事を摂るのも避けましょう。
刺激物の摂取は控える
セラミックの治療後は、歯や歯茎が敏感になっています。辛い物や酸っぱいもの、熱いものなどの刺激物を食べるのは控えましょう。しみたり痛みを感じたりすることがあります。
痛んだりしみたりすることが原因で、食事や会話などに影響が出る可能性もあるでしょう。
セラミックの歯が割れた場合の対処法
食事や歯ぎしりなどによって治療後にセラミックが割れた場合は、以下の点に注意して対処しましょう。
速やかに歯科医院を受診する
なるべく早く、セラミック治療をした歯科医院を受診しましょう。放置すると状態が悪化することが多いので、すぐに受診できない場合でも連絡して相談してください。。
歯科医院で行う治療は、割れたセラミックの状況によって異なります。軽度のひび割れであれば、修理して再度接着することで対応できる場合もあります。大きく割れてしまった場合には、新しいセラミックの歯を作製する必要があるでしょう。
割れた部分で噛まない
治療が完了するまでの間は、割れた部分に負担をかけないよう硬い食べ物や粘着性の高い食べ物を避けてください。セラミックが破損した部分は象牙質がむき出しとなっていることもあり、虫歯のリスクが高くなります。虫歯が進行しやすい状態のため、注意が必要です。
自力で装着しようとしない
歯科医院に行く時間がない場合には、割れたセラミックを家庭用の接着剤で装着しようとする方もいるかもしれません。自分で装着すると正確な位置にセラミックが入らず、噛み合わせが悪くなることがあります。
また、家庭用の接着剤は歯科医院でも取りにくく、再治療が難航する可能性が高まります。
割れたセラミックを保管する
割れたセラミックは水洗いし、しっかり乾かしてから清潔なジッパー付きの袋やタッパーなどに入れて保管しましょう。ティッシュなどでくるむと、ごみと間違えて捨てたり紛失したりする可能性があるため注意が必要です。
きれいな状態で保存できていれば、使用していたセラミックをもう一度使える可能性があるでしょう。再治療の際の出費を抑えられるので、必ず保管しておいてください。
破損が激しく再利用できない場合でも、噛み合わせに問題がなかったかなど、破損状態から原因を考えることができます。
口腔ケアを入念に行う
すぐに歯科医院を受診できないという場合は特に、念入りに口腔ケアを行いましょう。セラミックが割れると象牙質が露出した状態になることもあるため、虫歯になるリスクが高いです。
入念に口腔ケアをすることで口内を清潔に保ち、少しでも虫歯のリスクを回避することが大切です。割れたセラミックの周辺は、優しく丁寧に汚れを取り除くようにブラッシングしましょう。
食事を終えたらしっかり歯磨きをしよう!
セラミック治療後は、食事を終えた後の歯磨きをしっかりと行いましょう。セラミックは表面がつるつるとした素材で、プラークが付着しにくく虫歯や歯周病になりにくいとされています。そのため、歯磨きをしなくても良いのではと思う方もいるかもしれません。
しかし、歯磨きを怠ると土台の歯が虫歯になるリスクがあります。食後はプラークの活動が活発化するため、放置すると歯を溶かす原因になります。
虫歯になると、治療のためにセラミックを外さなければなりません。新しいセラミックの作製が必要な場合が多く、追加で費用がかかって経済的な負担が伴うでしょう。
また、セラミック治療後の歯磨きの方法によっては歯茎が下がりやすくなります。歯茎が下がると歯周病になるリスクが高くなるため、注意が必要です。
歯磨きの際は、柔らかい歯ブラシを使って軽い力で磨き、丁寧に汚れを落としてください。歯間ブラシやフロスなども使用すると、より汚れが落とせます。
セルフケアのみで落とせる汚れには限度があります。定期的に歯科医院でクリーニングをしてもらいましょう。
歯科医院でのクリーニングは、歯を綺麗にするだけでなくセラミックの状態もチェックしてもらえます。トラブルの早期発見にもつながるので、セラミックを長く維持できるでしょう。
まとめ
セラミック治療直後は麻酔の効果が続くので、飲食をすると火傷など口の中を損傷する可能性が高いです。そのため、麻酔が完全にきれて感覚が戻るまでは飲食を控えましょう。
また、硬い物や刺激のあるものはセラミック治療をした歯に影響します。特にお煎餅などの硬い食べ物を頻繁に噛むと、セラミックに大きな負担をかけることになるでしょう。できるだけセラミック治療をした側で飲食するのを控えてください。
セラミック治療をした歯は虫歯や歯周病になりにくいと言われていますが、リスクを完全に回避することはできません。そのため、毎食後に必ず歯を磨いて、口の中を清潔に保ちましょう。
セラミックが割れたり欠けたりしたら、放置したり自分で装着しようとせず、なるべく早めに歯科医院を受診して対処してもらいましょう。
セラミック治療を検討されている方は、埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。