ブログ｜ふじみ野駅徒歩1分の歯医者の榎本デンタルクリニック

こんにちは。埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」です。

セラミック歯で綺麗になった歯の女性とセラミック歯の模型

セラミック歯には多くのメリットがあるものの、セラミック歯に負担がかかりすぎたり、ケアをおこたることでトラブルが起きたりするなど、後悔することがあるかもしれません。そのため、事前にセラミック歯のデメリットやリスク、トラブルの原因について知っておくとよいでしょう。

今回は、実際にセラミック歯を後悔した5つの例についてご紹介しています。セラミック歯を後悔しないための方法についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。

セラミック歯の治療で後悔した例

ひどく落ち込んでいる様子の女性

白くて美しい歯が手に入ると人気のセラミック歯ですが、後悔することもあるようです。セラミック歯の治療で後悔した5つの例は、以下のとおりです。

①セラミック歯が破損した

セラミック歯は丈夫な素材ではあるものの、極端に硬いものを食べたり強い衝撃を受けたりすることで、欠ける・割れて破損することがあります。

セラミック歯が破損する主な原因は、以下のとおりです。

ナッツなどの硬いものを強く噛む
噛み合わせが悪くセラミック歯に負担がかかっている
食いしばりや歯ぎしりの癖がある

セラミック歯は丈夫な素材のため、ふだんの食事で破損することはありませんが、ナッツなどの硬いものを強く噛むことで破損することがあります。また、噛み合わせの悪さや食いしばり・歯ぎしりなどで、セラミック歯に強い負担がかかることも原因のひとつです。

噛み合わせが悪い場合は噛み合わせを調整し、食いしばり・歯ぎしりがある場合はマウスピースをつけるといった対処が必要となるでしょう。

②セラミック歯が虫歯になった

セラミック歯は汚れを寄せ付けにくいメリットがあるため、保険適用の銀歯よりも虫歯になるリスクが低いといわれています。

しかし、リスクが低いとはいえ、毎日の歯磨きや定期メンテナンスをおこたることで、せっかく治療したセラミック歯が虫歯になることがあるため注意が必要です。

③セラミック歯の治療後に痛みがでるようになった

セラミック歯は、銀歯に比べると歯を削る量が多くなるため、治療後に歯がしみることや、痛むことがあります。このような症状が一時的なものであれば、2～3日で治まるため問題ありません。

しかし、様子をみても症状が治まらない場合・時間が経てば経つほど症状が強くなる場合は、神経が炎症を起こしている可能性があります。神経をとる処置が必要となることもあるため注意が必要です。

④セラミック歯が歯茎の形にフィットしなかった

歯茎が腫れている・出血しているなど、歯茎の状態が悪いままセラミック歯の型取りをすると、できあがったセラミック歯と歯茎がフィットしないことがあります。これは、型取りからセラミック歯ができあがるまでの間に歯茎の症状が改善することで、セラミック歯と歯茎に段差ができることが原因です。

セラミック歯と歯茎の間に段差があると、見た目が悪いだけでなく、汚れも溜まりやすくなるため虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。「早く治療を進めたい」と考えがちですが、歯茎の状態が悪いときは無理に治療をせず、歯茎がよい状態のときにセラミック歯の型取りをしましょう。

⑤セラミック歯の色や形に満足できなかった

せっかくセラミック歯にしたものの、セラミック歯の色や形に満足できず、治療を後悔することがあります。これは、担当する歯科医師と患者さまとのコミュニケーション不足で、患者さまの希望するセラミック歯の色味や形のイメージが共有できていないことが原因です。

セラミック歯は接着剤でつけてしまうと簡単には取り外せず、歯を削るほかありません。そのため、セラミック歯の仕上がりに後悔しないためには、歯科医師と仕上がりのイメージを共有することと、患者さまご自身でもセラミック歯の仕上がりを確認することが重要です。

セラミック歯の治療で後悔しないためには

歯磨きをしている2人の女性

セラミック歯を後悔しないための3つの注意点は、以下のとおりです。

①毎日の歯磨きで清潔に保つ

セラミック歯は汚れを寄せ付けない特徴があるため、虫歯や歯周病になるリスクが低いといわれています。

しかし、毎日の歯磨きをおこたると、セラミック歯と歯の間から虫歯が再発することや、歯周病によってセラミック歯と歯茎に段差ができることがあるかもしれません。

セラミック歯は自費診療なので、保険適用の銀歯に比べると費用が高額となりがちです。セラミック歯が虫歯や歯周病になって長持ちしないと「せっかくセラミック歯にしたのに」と後悔するかもしれません。毎日の歯磨きの際はできるだけ磨き残しをなくし、お口の中を清潔に保つことが大切です。

②定期的にメンテナンスを行う

毎日丁寧に歯磨きしていても、磨き残しを全くなくすことはできなため、定期的に歯科医院に通い、クリーニングを受けることが大切です。定期メンテナンスでは全体のクリーニングだけでなく、噛み合わせや虫歯・歯周病の有無など、お口の中にトラブルがないか確認してもらえます。

特に、神経のない歯をセラミック歯にしている場合、神経がないことで自覚症状がないため、何かトラブルが起きていてもご自身では気づきにくいです。そのため、ご自身で何かおかしいなと気づいたときは、すでに大きな虫歯になっているかもしれません。セラミック歯を長持ちさせるためには、毎日の歯磨きによるケアと定期メンテナンスが重要だといえます。

③歯科医師に任せっきりにしない

セラミック歯の色味や形など、仕上がりに後悔しないためには、歯科医師に任せっきりにせず、患者さまご自身でも確認して治療をすすめていくことが大切です。例えば、セラミック歯の型取りの段階で色味や歯の形にご希望がある場合は、鏡でみながら、歯科医師と一緒にイメージを共有するとよいでしょう。

また、全体的に歯を白くトーンアップしたい場合は、セラミック歯の治療前にホワイトニングが必要となることもあります。

先述したとおり、セラミック歯を接着剤でつけたあとにセラミック歯を作り直したいと思っても、歯を削るしか方法がありません。そのため、セラミック歯の仕上がりについてご希望がある場合は、都度歯科医師に伝え、仕上がりのイメージを歯科医師と共有することが大切です。

セラミック歯の治療のメリット・デメリット

メリットとデメリットをあらわす黒板

セラミック歯で後悔しないためには、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、治療を検討することが大切です。

以下、セラミック歯のメリット・デメリットについて解説します。

セラミック歯のメリット

セラミック歯のメリットは、以下のとおりです。

白くて美しい歯が手に入る
虫歯や歯周病になりにくい
金属アレルギーの方でも安心な材質である
歯茎が黒ずむ心配がない

セラミック歯はご自身の歯のような透明感とツヤがあるため、美しい歯が手に入るのが最大のメリットです。美しい歯が手に入ることで第一印象がよくなります。コンプレックスの解消につながることがあるため、自分に自信をもつことにもつながるでしょう。

また、セラミック歯は汚れを寄せ付けない特徴があるため、虫歯や歯周病になるリスクが低いといわれています。そのため、保険適用の銀歯などに比べると、長持ちしやすいのもメリットです。

さらに、セラミック歯は金属を一切使用していないため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。金属によって歯茎が黒ずむこともないため、長く使い続けても歯も歯茎も美しいのがメリットといえるでしょう。

セラミック歯のデメリット

セラミック歯のデメリットは、以下のとおりです。

欠ける・割れることがある
歯を削る量が多い

セラミック歯は丈夫な素材ですが、陶器と同じような素材のため、極端に硬いものを食べたり強い衝撃を受けたりすると、欠ける・割れて破損することがあります。銀歯は金属のため「見た目が悪い」「歯茎が黒ずむ」などのリスクがありますが、セラミック歯よりも耐久性があるといえるでしょう。

また、セラミック歯は、セラミック歯自体に耐久性をもたせるために、銀歯よりも歯を削る量が多くなります。歯を削る量が多いと神経に刺激が伝わりやすくなるため、歯がしみたり痛んだりすることが多くなります。

セラミック歯の治療が向かない方

両手でバツマークを作っている歯科医師

セラミック歯にはさまざまなメリットがありますが、セラミック歯が向かない方もいらっしゃいます。セラミック歯が向かない方は、以下のとおりです。

食いしばりや歯ぎしりする方
治療したことのない歯をセラミック歯にしたい方
歯並びや歯を白くするためにセラミック歯にしたい方

セラミック歯は強い衝撃に弱いため、噛み合わせや歯にかかる負担の大きさによってはセラミック歯が破損することがあります。そのため、食いしばりや歯ぎしり、噛む力が強い方がセラミック歯にすると破損するリスクが高いため、後悔することがあるかもしれません。このような場合、セラミック歯の中で最も硬い素材である、ジルコニアを選択するのがよいでしょう。

また、セラミック歯は歯を削る量が多くなるため、見た目のよさだけを重視している方にも向いていません。虫歯になっている方や、銀歯をセラミック歯にしたい方にはセラミック歯は向いていますが、治療したことのない歯を「歯を白くしたい」「歯の向きをかえたい」など見た目をよくするためだけに歯を削るのはもったいないといえます。

セラミック歯にするために健康な歯を削ることで、治療前になかった歯がしみる症状や痛む症状がでて後悔するかもしれません。特に、セラミック歯で歯並びをよくしようとしても、歯を削って歯の向きをかえるには限界があるため、思ったような仕上がりにならない可能性があるため注意が必要です。

健康な歯を削ることで歯の寿命は縮むため、歯を削らないのに越したことはありません。セラミック歯の治療で後悔しないために、メリットだけでなくデメリットも理解することが重要です。