こんにちは。埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」です。
「虫歯治療後の銀歯が痛い」とお悩みの方はいませんか。銀歯は保険が適用されるため、安価に治療できるなどのメリットがありますが、治療後に痛いと感じる方もいます。
今回は、銀歯が痛くなる原因や、痛いときの治療法、銀歯以外の虫歯の治療法を解説します。治療後の銀歯が痛いと感じている方や、虫歯治療で銀歯を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
銀歯が痛くなる原因
銀歯が痛くなるタイミングは2つあります。治療後すぐに痛む場合と、治療後時間が経過してから痛む場合です。それぞれのタイミングごとに、銀歯が痛くなる原因を確認しましょう。
治療後すぐに銀歯が痛む場合
治療後すぐに銀歯が痛む原因は、以下のとおりです。
- 神経が過敏になっている
- 銀歯が合っていない
- 食事の熱刺激でしみる
神経が過敏になるのは、治療によって歯の象牙質が露出した場合でしょう。象牙質とは、エナメル質の内側にある神経を覆っている歯の構造です。虫歯を削る過程で象牙質が露出した場合、痛いと感じやすいでしょう。銀歯が合っていない状態で咀嚼すると、歯に今までよりも強い刺激が加わる可能性があります。強い刺激が加わると、痛いと感じるかもしれません。
銀歯は金属なので、熱伝導率が高いです。虫歯治療後は、今まで歯だった部分が銀歯に置き換わります。神経に近い部分まで銀歯に置き換わると、熱が伝わって痛いと感じるでしょう。
治療後時間が経過してから銀歯が痛む場合
治療からある程度時間が経過しているのに銀歯が痛いときは、以下の原因が考えられます。
- 銀歯が劣化している
- 残髄炎が起きている
- 歯根が折れている
時間が経過することで銀歯がすり減り、銀歯と歯の間にすき間が生じることがあります。すき間から細菌が入り込み、銀歯の下が虫歯や歯周病になることがあるのです。歯周病とは、歯茎や骨が炎症を起こす病気です。進行すると、歯が抜け落ちる可能性があるでしょう。
残髄炎とは、歯髄が炎症を起こした状態です。歯の神経を除去する治療の際、神経が残ったことが原因で引き起こされます。神経が残った部分へ銀歯を被せると、時間が経ってから炎症が起きることが多いです。歯髄に炎症が起きると、銀歯の付近で強い痛みを感じるでしょう。
食いしばりなどが原因で、歯根が折れる・割れることがあります。歯根が折れると、痛みを感じることが多いです。
銀歯が痛いときの治療法
銀歯が痛いときの治療法は、痛むタイミングによって異なります。それぞれのタイミングごとに、治療法を詳しく解説します。
治療後すぐに銀歯が痛む場合
治療後の痛みは、1〜2週間で落ち着くのが一般的です。耐えられないほど痛い場合は、痛み止めを服用しましょう。
食事の影響で痛むことがあるので、極端に温度が高い・低い飲食物は避けてください。辛いものや、酸味の強いものなども、刺激になるので控えたほうがよいでしょう。痛い部分を冷やすことや、口内を清潔に保つことも効果的です。冷やしすぎると痛みが増強することがあるので注意してください。
1～2週間経過しても痛みが消えない場合は、歯科医院を受診しましょう。詰め物の適合不良や虫歯の再発、金属アレルギーなどの可能性があります。適切な治療を受けて、痛みを解消しましょう。
治療後時間が経過してから銀歯が痛む場合
治療後時間が経過してから銀歯が痛いと感じるときは、必ず歯科医院を受診してください。虫歯が再発しているなど、何らかの問題が起きている可能性が高いです。虫歯や歯周病を放置すると、神経の除去が必要になるかもしれません。歯を失う可能性も高まります。
残髄炎を放置すると、歯髄が壊死するでしょう。歯髄が壊死した場合、顎の骨まで炎症が広がって、顔が腫れるなどの症状が現れる可能性があります。目や脳にも悪影響を及ぼす可能性があるので、早期に治療を開始することが重要です。
銀歯以外の虫歯の治療法
銀歯以外の虫歯の治療法は、以下のとおりです。
- レジン
- セラミック
- ジルコニア
それぞれの治療法に、クラウンとインレーがあります。クラウンとは、歯の全体に被せる人工歯です。インレーは、いわゆる詰め物のことです。どの治療法も銀歯より見た目が自然で、金属アレルギーの心配がないことがメリットでしょう。
ただし、銀歯よりも費用が高くなることが多いです。レジンが最も安く、セラミック、ジルコニアの順に費用が高くなるでしょう。強度も同様に、レジンが最も低く、セラミック、ジルコニアの順に高まります。銀歯以外の治療法を、それぞれ詳しく解説します。
レジン
レジンは、合成樹脂でできた素材です。レジンは銀歯よりも柔らかく、熱が伝わりにくいです。そのため、痛む・しみることは少ないでしょう。また、レジンは金属ではないので、金属アレルギーの心配がありません。
レジンのデメリットは、銀歯より強度が低く、変色しやすいことです。噛む力が強い奥歯や、大きな虫歯の治療には向きません。レジンは、保険適用で治療できる場合とできない場合があります。例えば、レジンを使ったダイレクトボンディング法は保険適用外で、銀歯よりも費用が高くなります。
セラミック
セラミックは、レジンよりも強度が高く変色しにくい素材です。色や形をご自身の歯に合わせて再現できるので、違和感なく使用できるでしょう。金属ではないので、金属アレルギーの心配もありません。
セラミックのデメリットは、保険適用外なのでレジンや銀歯よりも費用が高いことです。また、セラミックは厚いため、クラウンとして装着する場合は歯を多く削らなければなりません。セラミックを装着する際に神経を損傷するリスクがあるでしょう。セラミックの強度は低くありませんが、絶対に割れないわけではありません。
スポーツの際に強く噛み締めた場合や、食いしばり・歯ぎしりの癖がある場合は、セラミックが破損する可能性があるでしょう。
ジルコニア
ジルコニアとは、人工ダイヤモンドともよばれる強度に優れた素材です。セラミックよりも硬く、強く噛みしる方でも使用できます。自然な白さや透明感があるため、審美性が高いです。金属ではないため、金属アレルギーの心配もありません。
デメリットは、保険適用できる範囲が少ないため、セラミックよりも高くなることでしょう。歯を削る量もセラミックより多いので、クラウンとして装着する場合は、歯の神経を損傷する可能性があります。
まとめ
銀歯が痛いと感じたら、早期に歯科医院を受診してください。治療後に処方された痛み止めで対応できることもありますが、痛みが続く場合は何らかの問題が起きている可能性があります。特に、治療後時間が経過してから銀歯が痛む場合、虫歯が再発している、残髄炎になっている、歯根が折れているなど、早期に治療を開始しなければならないことがあるでしょう。
治療後すぐに銀歯が痛む場合は、痛み止めを服用する、患部を冷やす、口内を清潔に保つなどで対処してください。痛みが1〜2週間以上続く場合や、痛みが悪化する場合は、歯科医院を受診しましょう。銀歯以外の虫歯の治療法としては、レジン、セラミック、ジルコニアが挙げられます。どの治療法も銀歯より見た目が自然で、金属アレルギーの心配がないことがメリットでしょう。
ただし、銀歯よりも費用が高い場合が多く、保険適用外になることもあります。ご自身の状況や希望に合わせて治療法を決めましょう。
銀歯の痛みにお悩みの方は、埼玉県富士見市ふじみ野にある歯医者「榎本デンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
